テストレポート
にんじんは凍結すると栄養価が上がる!?急速凍結によるβ-カロテンの変化を科学的に検証
2026.07.13

野菜を急速凍結で付加価値向上!にんじんは冷凍させると栄養が上がる?!
食品加工メーカーや外食・惣菜産業において、食材を長持ちさせるための「冷凍保存」はなくてはならない技術です。タカハシガリレイでは、冷凍を「単に保存の手段」ではなく、「食材の価値をさらに高めるテクノロジー」として検証を重ねています。前回の検証(前回:ピーマンの急速凍結テストレポートはこちら )では、凍結によってピーマンの苦味が減り、さらに急速凍結によって食感がキープできることを証明しました!
今回は、年間を通して定番の野菜であるにんじんが「急速凍結によって美味しさを保つだけでなく、栄養価(付加価値)を高めることができたら?」という、商品開発の一歩先を見据えた検証レポートをお届けします。
テーマ:冷凍により、にんじんに「栄養」という付加価値を
検証の目的
加熱処理(ブランチング)したにんじんを、異なる方法で冷凍し、それぞれの「β-カロテン」の量を測定。凍結の方法によって、栄養素がどれくらい変化するのかを数値で明らかにし、冷凍すること自体で新たな付加価値(ベネフィット)が生まれることを検証します。
■βカロテンとは?:にんじんやほうれん草、かぼちゃなどの緑黄色野菜に多く含まれ、体内でビタミンAに変わり「抗酸化作用」「免疫力の維持」「アンチエイジング」などの効果が期待できる栄養素です。
検証方法

・対象食材:にんじん(乱切り)
・前処理:ブランチング(90℃の湯に3分湯煎後放冷)
・凍結条件:ブランチング処理後のにんじんを以下の3つの条件に分けて比較。
- 未凍結品(コントロール):凍結せずにそのまま放冷したもの。
- 緩慢凍結品:ブランチング後、保存袋に入れ―20℃の業務用冷凍庫で芯温-18℃まで緩慢に凍結したもの。
- 急速凍結品: ブランチング後、当社製トンネルフリーザー®「SJ機」(庫内温度-35℃、風速18m/s、ノズル75mm上下フル)にて、芯温-18℃まで急速凍結したもの。
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試験委託機関: 一般財団法人 日本食品分析センター
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分析手法: 高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
【分析結果】冷凍することで「βカロテン」の数値UP
分析の結果、未凍結品に対して凍結品、そして緩慢凍結に対して急速凍結品がβ-カロテンの検出量が最も高くなるという極めて有意なデータが確認されました。

| 検体条件 | β-カロテン含有量(100gあたり) | 未凍結品比 |
| 1. 未凍結品 | 6,920 ㎍ | 100%(基準) |
| 2. 緩慢凍結品 | 7,330 ㎍ | 約 105.9% |
| 3. 急速凍結品(SJ機) | 7,390 ㎍ | 約 106.8% |
【考察】なぜ急速凍結で栄養価の数値はアップするのか
植物の細胞壁や細胞組織は、凍結・解凍のプロセスによって適度に緩みます。特に適切な急速凍結を行うことで、細胞破壊を最小限に抑えつつも組織構造に変化を与え、細胞内部に保持されていたβ-カロテンが効率的に抽出されやすくなり、今回のように数値が高まったと考えます。
今後の展望:冷凍野菜における新機能の可能性
にんじんに含まれる「βカロテン」は抗酸化作用、免疫維持、アンチエイジングなど健康維持にかかわる重要な機能性成分です。これまで「冷凍野菜=簡便品」と見られがちだった市場に対し、当社のトンネルフリーザー®で適正な急速凍結のプロセスを組み込み、「冷凍することで主要栄養素(機能性成分)の利用効率を高めた高付加価値野菜」としてのブランディングなども考えられます。
「機能性表示食品」への活用や他社製品との差別化を図る「プレミアム食材」などの開発においても急速凍結を是非ご活用下さい。
付加価値創造のお手伝いをTFS(タカハシガリレイ)がいたします!
タカハシガリレイは、単にトンネルフリーザー®を製造・販売するだけの機械メーカーではありません。フードサイエンスの視点から、食品の付加価値を科学的に証明する研究開発の取り組みを行っています。
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「自社の食材を冷凍したら、味や栄養価はどう変わるだろう?」
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「急速凍結を使って、新しいヒット商品を開発したい」
- 「冷凍の視点で消費者に新たな価値を提供したい」
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MILAB(ミラボ)でできること
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科学的な分析: 今回のような味や食感の数値化や衛生の観点からの微生物検査等幅広い分析が可能です。
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